So!TAGUCHI!!

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どのスポーツ新聞もホームランを打った赤田より
ホームランを打たれて目が覚めた球児が3連続Kの凱旋登板
という黄色寄りなものばかりで食傷気味でした。


そんな中,ネイビーブルーびいきな当ブログでは
高知旅行で2日に渡って延江くんの記事になってしまいましたが
本当はもうひとつ感動したことがありました。


田口壮凱旋復帰対外試合第1打席観戦!!!


本当に日本での試合を楽しんでる雰囲気が満ち溢れてました。

練習の時から精力的で外野までは常にダッシュ
40歳を迎えたとは思えない動きでした。


記念すべき第1打席も田口らしい鋭い当たりに
第2打席のツーベースも文句なしでした。


守備に関しても出番がなかったものの待球の動作ひとつに田口らしさが出ていて
往年の田口,イチロー,本西の鉄壁外野守備の一端を見た気がしました。


このオフも気になって仕方なかったんですが
他の大きな記事があったんでなかなか書けなかったのでこの際まとめて


まずは大リーグ時代の苦労話


オリックス・田口にとって,アメリカで何よりも大変だったのが言葉の壁。
3Aの遠征先のホテルで,水が出ない,お湯が出ない,トイレが壊れている,
という一言が,館内電話で伝えられない。
仕方なく毎回フロントまで降りていって,身ぶり手ぶりで必死に伝えるんです。
そんな風にして独学で身につけた英語だから,息子には今でも
「パパの英語,発音がなんか変」とか言われる。
生活面も慣れるまでは驚きの連続で,家族には迷惑をかけたと思う。
僕は外食が苦手で,家で食事を作ってもらっていたんだけど,
とにかく日本の食材を手に入れるのが大変だったみたい。
嫁が往復2時間以上かけて中国マーケットで買い物したりしていた。
たまに日本の商品を見かけると,賞味期限がはるか昔に切れているというのは当たり前。
日本から持ち込んだ炊飯器も,いつもあるわけじゃないから,
普通の鍋でご飯を炊くのがうまくなったりね。
8年間の米国生活で変わったのは,僕自身がずぶとくなったことかな。
昔はちょっとしたことで気持ちがやられていたけど,今はもう少々のことではへこたれへん。
いろんな状況が起こるけど,別に命まで取られるわけじゃないし。
一番つらかったのは,2003年の開幕当日に3Aに落とされたこと。
オープン戦から結果も残していたし,当然大丈夫だと思っていた。
なんで当日に…,という思いと同時に,ああ,ここでは何でもありか,と痛感した。
そんな中でも,6年間在籍したカージナルスのファンは,よく野球を見ている人が多くて,
派手なプレーだけがすべてじゃないと知っている。
たとえば全力疾走を続けているだけで「あいつはすごい選手だ」と言ってくれる。
昨年末にはカージナルスのユーティリティープレーヤー(注)にも選んでいただいたし,
僕という選手を育ててくれた思い出深いチームです。
今のオリックスには若くていい選手が多いし,アメリカと比べて練習する。
僕も自分がどれだけできるか追い込んでいるつもりが,逆に追い込まれているくらい。
今は選手にちょっかいをかけながら,一人一人の性格を把握しているところ。
このチームで何ができるかを考えながら,状況によってとっさに判断して,
いろんな形に変わっていければいい。
自分の役割なんて,あってないようなもの。
臨機応変というより変幻自在という感じかな。
(注)カージナルスの本拠地,セントルイスの地元紙主催の
「ここ10年のベストチーム」選出投票でユーティリティー部門では,
歴代スター選手や現役の所属選手を退けて受賞した。


目の肥えたメジャーファンに認められた男,田口壮


日本に帰ってきての想いを


オリックス・田口が語った。
僕が尊敬する,カージナルスのトニー・ラルーサ監督が言い続けていたのが
「勝つためには,常にメッセージを発信していかないといけない」ということ。
生きているか死んでいるか,分からないような状態で野球をやっても,ファンはついてこない。
ファンもマスコミも含めてすべて巻き込んで,とにかく「自分たちは強いんだ」と信じさせる。
セントルイスはそうすることで,他にはないスタイルを確立して強さを保っているんです。
勝とうが負けようが関係ない。
シーズンを通してオリックスは「こういう野球をするんだ」とプレーで発信していくことが大事。
オリックスで日本一,カブスフィリーズではワールドシリーズを制したけど(注),
勝つチームの雰囲気は似てくる。
勝つためには何が必要か,自分のやるべきことは何か,
チーム全員がそれを理解して,一つの方向に向かっていく。
岡田監督はトニーに似ている。
紅白戦後のグラウンドでのミーティングが,めっちゃ楽しくてしょうがない。
その日の試合で目についたことや,その場面の戦術に対する意図を話してくれるんです。
「俺はこういう野球をやりたい。だから,こう考えて行動してほしい」と説明してくれる。
それを聞きながら「そうや,そうや」と,おもしろいんですよ。
選手の中では,たぶん僕が一番,岡田監督の考え方を理解している。
ウエートトレーニング場で,若手選手が監督の話を理解できずにうなっているのを見ては
「ちゃうねん,監督はこういうことを言ってはるんやで」と説明したりね。
それが今の僕の役目の一つかもしれない。
監督にはもちろん,コーチにも聞けないことがあるでしょ。
そんなことを,どんどん聞いてくれればいい。
将来的には指導者の立場も考えなくてはならない時が来るかもしれない。
それは周りが望めば…で,今はまったく考えていない。
それよりも今を一生懸命生きて,いろんな経験を積んで,
何かが起こった時に対応できる訓練をしておいた方がいいんちゃうの,と思うから。
正直,アメリカでの指導にも興味はある。
実際に昨年オフにそういう話も頂いたし,やれる自信もある。
僕のことを何も知らずに「無理だ」という人には言わせておけばいい。
無駄に8年もアメリカで野球をやっていない。
僕の人脈は上から下まで,縦にめっちゃ広いですからね。
ただ,今はとにかく優勝を目指すだけ。
ファンの方には「クライマックスシリーズに出てください」とか言われるけど,
そんなところは目指していない。今年のオリックスは強いですよ。
(注)2006年,タイガースとのワールドシリーズ第5戦で「8番・左翼」で先発出場。
日本人として初めて世界一の瞬間にグラウンドにいた。
08年にはドジャースとのリーグ優勝決定シリーズに出場するなど,チームの28年ぶりのVに貢献。


当然将来のオリックスの指導者として期待も高い田口
こんな記事も


米大リーグから復帰した選手の中でとくに注目されるのは,
阪神城島健司捕手(33),オリックス田口壮外野手(40)の2人だ。
一足先に昨年,日本に戻ったロッテ・井口とともに,将来の監督候補生でもあるからだ。
今季からロッテ監督に就任した西村新監督は,脱バレンタイン野球をスローガンに,
石垣島キャンプでチーム再建に取り組んでいる。
その新体制を支える選手のリーダーとして期待されているのが,
元ホワイトソックスフィリーズの井口だ。
昨年,日本球界に復帰し,ロッテ入りした際に,
フロント首脳から幹部候補生のお墨付きを与えられているからだ。
ロッテ2年目の今季,改めてリーダーシップを問われることになる。
岡田新監督が率いる古巣・オリックスに復帰した田口も,井口同様の立場にある。
カージナルスフィリーズカブス3球団でメジャー通算10年,
ワールドチャンピオン2度の経験を持つ,40歳のベテランには,
チームリーダーとして岡田監督を補佐する役割がある。
宮古島の宿舎での衝撃的な小瀬選手の転落死というアクシデントに見舞われたチームにとって,
田口のリーダーシップは重要になってくる。
マリナーズから5年ぶりに日本球界へ復帰し,阪神入りした城島はまだ33歳だが,
将来,古巣・ソフトバンクの監督候補生として注目される。
阪神との4年契約が終わるころには,管理職としての適齢期になってくる。
ソフトバンク・王球団会長の秘蔵っ子で,将来,監督で古巣復帰する道は開けている。
この3人に加え,マリナーズイチローエンゼルス・松井の2人が
「元日本人メジャーリーガーの監督第1号」の有力候補になる。
さて,「第1号」の栄誉を手にするのは誰か。
それとも,先に引退している元パイレーツの桑田氏のような第3の候補が躍り出てくるのか。


田口にとってこの話はまだまだ先の話でずっと現役で見ていたいそんな選手です。


本当に本当にお帰りなさい♪




【写真は,試合前ずっとバルディリスに付きまとわれ結局外野で正座して身振り手振りで指導していた田口。
日本人だけじゃなく助っ人からも慕われる存在なのでした。】