だまし通せると思った根拠は何?!

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シーズン序盤に元ヘッドコーチの高代さんがこんなコラムを書いてました。

 今年のプロ野球で一番の変化はボールだ。昨年,全くと言っていいほど飛ばなかったボールが,今年は劇的に変化している。現場の選手に聞いても「まるで違う」「よく飛びます」という声を耳にする。
昨年,144試合で94本塁打だった巨人が,今年は20試合消化時点で27本塁打。単純計算だと,今季は倍以上の190本以上を記録しそうな勢いだ。
 昨年はオリックスのコーチとして「統一球」を経験したが,練習でのノックでも思ったようにボールが飛ばずに悪戦苦闘した経験がある。李大浩も「日本のボールは飛ぶと聞いてきたのに,これじゃ韓国のボールの方がいい」と頭を抱えていたものだ。それを思えば,今年は雲泥の差だ。
「ボールが飛ぶ」という声に対して,NPBは「統一球の仕様は変えていない」とコメントを出している。メーカーも,同様の見解を示しているが,データも選手の声も,それとは逆のものになっている。NPBがあくまでこだわるなら,公開で昨年のボールと今年のボールの反発力テストをしてみたらいい。きっと興味深い結果が出るだろう。
 打者が好むのは飛ばないボールよりも,飛ぶボールだ。投手は受難かもしれないが,お客さんも点が入る試合を歓迎しているはず。ボールが飛ぶのは悪いことではないのだが,これだけ劇的に様変わりすると,そもそも「統一球」とは何のために導入したのか。その存在意義が問われてくる。サッカーでは0-4のスコアを逆転するのは至難の業だが,野球はひと振りで4点も入る可能性があるスポーツ。だからこそ,ボールに関して,コロコロと傾向が変わるのは決していい状況ではないと思う。
 「統一球」導入の理由としては,世界基準に近づけるというのがお題目だったはず。しかし,現状は,メジャーのボールとも,WBCのボールとも違うものになっている。WBCのときも,「統一球」がプラスになったと感じたことは全くなかった。むしろ,「統一球」との違いに苦しんだのが実情だ。
プロ野球があくまで「統一球」にこだわるなら,メジャー使用球で一本化すべきだと,私は考える。日米共通の「統一球」になれば,「飛ぶ」「飛ばない」とか,ボールの違和感という問題もすべて解消し,選手は最高のパフォーマンスを見せることに集中できる。なぜNPBはそれをしないのか。

1954年5月27日生まれ。奈良県出身。智弁学園-法大-東芝日本ハム-広島。引退後は広島,日本ハム,ロッテ,中日,韓国ハンファ,オリックスでコーチ。WBCでは09年,13年と2大会連続でコーチを務める。当時,芸術的なノックは米国でも話題になりジャイアンツとの練習試合では相手のロン・ウォータス・ベンチコーチが野球理論を聞くために訪ねてきたこともある。浩二ジャパンの頭脳。

ノッカーも苦労した統一球

とうとうその真実が明らかに

 統一球は変わっていた――。労組・日本プロ野球選手会嶋基宏会長=楽天捕手)と日本野球機構(NPB)による事務折衝が11日,仙台市内で行われ,飛距離を抑えることなどを目的に11年から導入していた統一球を今季から変更していたとNPB側が認めた。12球団にも伝えられていなかった事実で,今後は統一球導入を決めた加藤良三コミッショナー(71)らの責任問題に発展する可能性もある。隠されてきた真実は,球界に大きな衝撃を与えた。 
 選手会から統一球について追及を受けたNPB側の回答は驚くべきものだった。昨年から「微調整」を行っていた。それが答えだった。
 「昨年は(統一球の反発係数で)下限を下回るケースが多かった。昨年の夏に(製作する)ミズノ社に微調整をお願いした」。NPBの下田邦夫事務局長の説明によれば,昨年まで統一球に関して年5,6回の抜き打ちテストを行ってきた。統一球の反発係数の基準値は上限0・4374,下限が0・4134。それが0・408程度と下限を下回る球が一定数出ていた。基準値以下の統一球が使用されていた。
 現場だけでなくファンからも「今年のボールは飛ぶ」との意見は多かったが,この事実は嶋会長から「プレーしていて明らかに違う。本塁打数の増加や投手の防御率を見ても明らか」と指摘され,初めて公表された。ミズノ社に調整を依頼したことは加藤良三コミッショナーらNPB事務局の数人しか把握しておらず,12球団による実行委員会でも報告されていない。
 今季の公式戦で使用する統一球も4月と6月に行ったテストでは,まだ一部に下限を下回るケースもあったが,ほぼ基準値内に収まっているという。「(選手会から)試合が面白くないという問題提起があった。反発係数の基準値を下回ることは問題。在庫をスムーズに消化するため,去年のボールは紅白戦,オープン戦でなくした」と下田事務局長。つまり,開幕以降は「微調整」を施した球に変わった。
 NPBでは選手会に第三者機関の調査結果も提示。それによれば昨年までの統一球は当初NPBが想定していた統一球以前の公式球より飛距離の1メートル減をはるかに下回る3メートル減だった。それを当初の想定通り1メートル減の反発係数に戻したのが,今年の使用球だという。
 NPB側は「バットの改良」「打者の適応」などを本塁打数増の理由としてきた。加藤コミッショナーも「何も変えていない」と公言してきたが,ミズノ社に対して,統一球に関する問い合わせには「全く変わっていない」と答えるように指示していたという。嶋会長は「昨年までの統一球を基準にインセンティブ契約を結んだ選手もいる。労働条件にかかわる」と事実の解明を求め,今後はNPBが事実を公表してこなかったことが問題として浮上する。真実は明らかになった。選手会は7月に行う選手会総会でも統一球問題について議題とする構え。この席で加藤コミッショナーの責任問題を追及する可能性も出てきた。

■統一球
 日本野球機構(NPB)が公平な競技環境づくりや国際大会への対応のために2011年から導入した。ミズノ社製で,中心のコルク芯を覆うゴム材を低反発素材に変更。縫い目も幅が1ミリ広く,高さが0.2ミリ低くなった。反発係数を低く抑えることで,ミズノ社の実験では球速144キロ,スイング速度126キロ,飛び出し角度27度で打ち返した場合,従来の球よりも飛距離が約1メートル縮まるとしていた。

■森脇監督
 もう言ってもいい話でしょう。今年のボールは明らかに飛距離が違う。配球で間違いがあると,取り返しがつかなくなる。

■日本プロ野球選手会・石渡進介弁護士
 飛ぶ,飛ばないということを議論しているのではない。変わるなら変わると言ってくれないと困る。出来高とか投手の攻め方とかも変わってくる。何でそうするのか,ファンとコミュニケーションするべきだ。

日本プロ野球界の汚点にならないうちに早々と退陣は歓迎ですが
仕様を変えますという報告はあってもよいのでは?

たしかに今季の野球はホームランも増え試合も面白くなってきた。
それでもいい投手の防御率は1点台や2点台前半

この仕様なら打者も投手も双方満足なんじゃないですかね。

ただこの数年間ですっかり萎縮したT-岡田という被害者は救われないかもしれませんが・・・

という訳で2日間の休みを経ての交流戦ラストスパート

 3年ぶりの優勝を狙う交流戦で3位につけるオリックスは11日,ほっともっとフィールド神戸で全体練習を行い,森脇監督は「交流戦の勝敗はペナントに直結する。どちらを考えてもこの4試合は大事」と話した。
 右膝のけがから順調に回復している様子の糸井は,12日の巨人戦(京セラ)で対戦する杉内について「左投手で一番いい。大量点とはいかないが勝ちにつながる打撃をしたい」と気合を入れた。

新統一球なら杉内につけいる隙もありか?!




【写真は,こっそりと仕様が変わっていた飛ぶ統一球。言えばいいのにウソをつくような内容なのかということに唖然。】