球宴と補強の話

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所用があり球宴の様子はニュースと記事でしか見てませんがこんな感じだったらしく

まずは里帰りの様子

 試合前の舞台裏では,愛される糸井らしい大爆笑のシーンも。パ・リーグのクラブハウスの扉に「オリックス背番号7 立ち入り禁止」との張り紙が。日本ハム勢による「いたずら」だったが,糸井は構わず入室。中田らは大笑いだった。

これで緊張が解けたのか

道産子たちにとってのMVPは,北の大地でたくましく育った“超人”だ。ファン投票の両リーグ最多得票で選出された糸井(オリックス)が先制適時打を含む2安打1打点。敢闘選手賞のアナウンスに,昨年までの本拠地だった札幌ドームは大歓声に包まれた。
 「賞を取りたいと思っていたんですが,札幌ドームで取れてむちゃくちゃうれしいです!!」
 一回一死三塁から前田健(広島)が投じたボール気味の146キロを捉えると,打球は前進守備の遊撃の頭を越えた。先制の左前適時打に「どん詰まりだったんですけど,いいところに飛んでくれた」と笑みを浮かべた。
 三回には沢村(巨人)から右前打を放ち,2打席連続安打。五回で交代の予定だったが,全パ・栗山監督(日本ハム)に「MVPを狙え。最後まで出るか」と打診されフル出場した。
 第3,4打席は凡退したが,昨年鉄壁の守備を誇った日本ハムの外野陣(左翼から中田,陽岱鋼,糸井)が復活し,ファンからは「ありがとう」の声が飛んだ。誰よりも声援を受けた男は,球宴用に特注した黄金色のスパイクとともに光を放った。

糸井(オ)って書いてあるだけでなんかうれしいですね。

ほんと糸井がオリックスの一員になってるのは改めて不思議な感じです。
そんな補強の記事があったのでここで

 パ・リーグ楽天が球団創設初の首位Uターン。しかし,最下位のオリックスで借金3と,7.5ゲーム内で6球団ひしめきあうサバイバル戦の途中経過に過ぎない。一方のセ・リーグは,巨人が独走。背中を追うのは阪神だけというマッチレース。3位以下のチームは,対巨人から照準を置き換え,クライマックス進出権を巡っての戦いになりそうだ。 
 さて原稿のスペースの関係上,細かくは,お伝えできないのだが,新戦力,補強の成否を検証したい。現在の順位とは関係なく独断と偏見でオフの補強の成否ランキングを考えてみた。
 セ・リーグのベスト3は,現在の順位に比例するが,巨人,中日,阪神だろう。
 巨人は,昨年オフに2つの複数トレード(オリックスと香月,阿南=東野,山本和,楽天と横川,井野=金刃,仲澤)を行なったが,どちらかと言えば「出場機会に恵まれない選手にチャンスを」という意図のトレードで,お得意の大型FA補強は行わず,ブルペン強化のためのアコスタ,野手では内野手のロペスがメインだった。アコスタは,肩を痛め開幕に出遅れたが,ロペスのコンパクトなスイングは日本野球向きで,5番を任され,打率.310でベストテン6位。11本塁打,29打点の数字は大成功だろう。現在,右脇端を痛め登録を抹消されているが,日本野球に対応できるかどうか当たり外れの多い外国人の中では“当たり”である。新人では制球力と,自在に芯を外すワンシームでローテーションに入った菅野が光る。ただでさえ,重厚な先発陣がさらに厚みが増した。大失敗のない堅実な補強だと思う。
 中日は,ブランコらを失ったが,ルナ,クラーク,ブラッドリー,カブレラの4人の新外国人に揃って成功した。カブレラは4勝2敗,ブラッドリーは2勝2敗。ルナも前半の折り返し手前で戦線離脱してしまったが,堂々のセの首位打者で,得点圏打率は・441もあって12球団トップ。クラークも打率は低いが,13本塁打,36打点と存在感を示し,新外国人助っ人の活躍度で言えば,12球団を見渡しても楽天に次ぐ成功チームだろう。ブランコなどを輩出したドミニカルートを持っているのが中日の強みで,その窓口が巨人や西武で活躍して‘マルちゃん’と愛称で呼ばれたドミンゴマルチネス。マルちゃんの目利きが優良外国人を生み出している。
 阪神はFAでオリックスから捕手の日高,海外から西岡,福留の凱旋に,新外国人のコンラッド。6月にはストッパー候補としてメジャー通算233試合登板のボイヤーを緊急獲得したが,看板倒れ。福留は故障で離脱,コンラッドはファームでも一時,打率1割台に低迷するなど使いものにならなかった。日高も,対榎田専門の女房役を務めるなど,プラス戦力になったが,成功したのは,西岡と高卒ルーキーの藤浪の2人だけ。ただ,2人は,投打にセンセーショナルな刺激を与えてくれたため,他の補強失敗を消し去ってくれた。GMの中村氏は,2人に感謝すべきである。西岡は調子に乗れば,どこまで行くかわからないという超ムラっけのある丁か半かのプレイヤーだが見事に吉に転んだ。
 続くのは,ブランコ,ソーサ,ソトらの元中日勢を同一リーグから横取りした横浜なのだろうが,少々疑問符は付く。ブランコは確かに起爆剤となったが,チームの肝心の補強ポイントは投手陣だったはず。ソーサ,ソトに安定感がないのはわかっていた話で補強バランスが悪い。“巨人命”で浪人した菅野や,抽選となった藤浪は別にして,楽天の則本や,ヤクルトの小川の活躍ぶりを見ていると,即戦力投手を求めた現場に対して解答のできなかった横浜のスカウトは減給ものだろう。
 ヤクルトも,岩村楽天からの復帰や,新人・小川の大躍進はあったが,補強の成否で言えば合格点はつけられない。ミレッジ,バレンティンという軸がしっかりしているからだろうが,補強で,チームにさらなる追い風を吹かすことはできていない。限られた補強予算の問題で独自の路線を行く広島は,投手のソコロビッチには失敗,野手のルイスは,トップバッターという,役回りをなんとかこなしているが,なんと言っても光ったのは6月になって緊急獲得したキラだ。デビュー戦から3戦4本塁打と大爆発。すぐに手を痛めて欠場するなど,“忙しい”助っ人だが,もしかすると,超掘り出し物を探し当てたのかもしれない。
 パ・リーグは,楽天が堂々の前半戦の補強ランキング1位だろう。課題だった打線にメジャー通算本塁打434本のAジョーンズ,マギーの両外国人選手を獲得し,この4,5番コンビがチームに大きな化学反応を起こした。元阪神の通訳からスタートして,高津の米国挑戦に帯同するなど,米国野球事情に詳しい編成のフロントマンのお手柄だ。また新人ではドラフト2位の則本が開幕投手を務め,その後もローテーを守って8勝を挙げている。昨年7勝を挙げた高卒ルーキーの釜田,6勝の塩見,8勝の左腕,辛島ら,合わせて21勝を挙げた若手投手がこぞって不振や故障で消えたが,その穴を2人の外国人選手で変革した打線と,則本と,同じく09年ドラフト1位の戸村らがカバー。ラズナー,青山のブルペンを補強するためにメジャーから凱旋帰国させた斎藤隆も怪我などで出遅れたが,後半戦にはプラス戦力として期待されるところだ。
 オフに大きな話題を提供したのが,オリックスと日ハムの間で行われた,大引,木佐貫,赤田―糸井,八木の大型トレードである。結果的には,どちらが得したのだろうか。日ハムでは,大引がレギュラーに定着,現在では陽―大引の1,2番コンビが固まっている。木佐貫はローテーに入って6勝5敗。赤田は,一,二軍を行ったり来たりで,わずか13試合の出場に留まっている。対するオリックスでは,糸井が3番に定着して,打率.288,8本,33打点,17盗塁の結果を残しているが,八木は6月27日のロッテ戦に1試合先発したのみ(5回5失点で負け投手)で戦力になっていない。糸井の打線の前後に与えている影響力は絶大だが,日ハムで投打の2人が戦力になっていることを考えると,今季だけの短期で見れば,田中賢のメジャー挑戦などで抜けたチームのウイークポイントを埋めた日ハムが得をしたように思える。長期的に見れば,チームの不動の軸となる糸井を獲得したオリックスが,間違いなくお得なトレードだったのだが,メジャー志望の強い糸井にチームを早々に出ていかれてしまうならば,なおのこと日ハムに軍配か。日ハムは“二刀流”大谷の与えた効果も計り知れない。彼のピッチングとバットで5つ,6つはゲームを拾った。
 ちなみにオリックスはストッパー候補の馬原をFA退団した寺原の人的補償ソフトバンクから獲得していたが,キャンプ中に肩を痛めて戦力になっていない。新外人のロッティーノは,打率2割をウロウロ。阪神からFAで復帰したユーティリティプレーヤーの平野も怪我などで,わずか12試合の出場。環境を変えて再起を期待された元巨人の東野も1勝2敗。ルーキーの松葉が3勝4敗,新外国人のディクソンが5勝3敗という好材料もあるが,動くだけ動いて大量補強に着手しながら結果につながらないという典型的な編成部の空回りパターン。
 ソフトバンクは,FAで獲得した寺原,メジャーからストッパー候補として戻した五十嵐,暑くなって力が出てきてローテーで回り出したパティーヤらがプラス戦力となっている。また,打線では元メジャーのラヘアが,打率・234ながら,12本塁打,43打点と打線の重しになっている。横浜と行なった複数トレード(多村,神内,吉川=山本省,吉村,江尻)で来た山本,江尻は戦力にならなかったが,吉村は脇役として出番はもらえている。
 パの補強ランキングのBクラス争いはロッテと西武である。
 ロッテは巨人のゴンザレスを獲得したのみ。先発はわずか3試合で0勝1敗だから失敗だ。伊東監督は外からの補強ではなく,チャンスをもらえなかった若手登用という内部補強に動き,西野や鈴木を発掘した。補強がなく首位争いをしているのは立派のひとことで,大砲不足に悩んでいた打線に元阪神ブラゼルを期限ギリギリで緊急補強。すぐにエンジン全開で3号アーチを放つなど相手投手からすれば怖い大砲が加わった。阪神時代には統一球の影響がモロに出て不振に陥ったが,“飛ぶボール”に戻った今季はお買い得だったのかもしれない。ブラゼルの加入で補強ランキングではロッテは西武より上か。
 西武も打線にスピリーを加え,広島からサファテを獲得しただけだったが,中島が抜けた穴を成長の著しい若手が埋めた。ロッテと似ていて,投手では菊池,野手では浅村と内部から眠っていた戦力が大ブレイクした。しかし補強検証で言えば下位となってしまう。若手育成を見越して,お金のかかる補強を控えたと見れば,経営者の目線ではトップランキングに位置するのかもしれない。補強によって若い芽を摘みたくないというビジョンは素晴らしい。これはスカウト部門の目利きとも連動する編成戦略であるが,ロッテ,西武でのイキイキしている若手の躍動を見ていると,補強に頼る野球観は考えもので,補強成否ランキングの下位にいて,チーム成績が上位にいるというチームが理想像ではないだろうか。

これはよくまとまってて面白い記事でした。
本当にどこが成功したかはシーズン終了までわからないんですが
本部長に手柄を取られるのは不本意ですね。





【写真は,大引,木佐貫,赤田を失うという痛手はあったが大きな戦力であることは間違いない糸井】